①健康を守るツール
②医療費削減に繋がる
③情報共有が容易になる
④災害時にも役立つ
病院や薬局の窓口に行くと、必ずお薬手帳を持っているかを確認されます。
お薬手帳は自体は無料でもらえます。
そもそも、なぜお薬手帳が必要なんでしょうか?
患者さんにとっては、安全な医療を受けることができ、医療費が安くなるメリットがあります。
医療機関にとっては、情報を得るツールです。
今回は、具体的にどのような使用法があるのかを解説します。
お薬手帳の必要性
病院の窓口でお薬手帳を出すと、医師や看護師が内容を確認します。
内容や履歴から得られる情報は多いです。
身体の状態を、より正確に伝えやすくなります。
薬剤による健康被害を防ぐ
診察時にお薬手帳があると、問診の中で把握できることが増えます。
ご自身が飲んでいる薬の名前が分からない方は、意外と多いです。
薬の色・大きさ・形を話される方もいますが、それだけでは残念ながら判断できません。
医療機関が、お薬手帳から得ている情報の一例は以下の通りです。
- 過去処方された薬の副作用の有無
- 現在服用中の薬との飲み合わせ
- 処方履歴の確認
- 残薬の把握など
他の科や病院から処方された薬と、重複しないか・飲み合わせが問題ないかを確認しています。
副作用があった薬は避け、安全性を考慮した処方がなされます。
お薬手帳を持参するメリット
条件を満たせば、医療費の削減に繋がります。
持参で支払額が安くなる事があります。
これは院外処方の場合と残薬がある場合です。
お薬手帳と院外処方
2018年に診療報酬改定がありました。
お薬手帳を持参すると薬剤服用歴管理指導料は410円、持参しないと530円です。
差額は120円です!
1割:約10円削減
3割: 40円削減
一部の薬局では持参しても530円です。
6か月以上同じ薬局を利用しなかった時、他の薬局に行った時は対象になりません。
また大学病院の前などにある門前薬局やチェーン薬局なども、対象になりません。
お薬手帳と残薬の調整
早めに受診した時や飲み忘れがあった時など、手元に薬が残ることがあります。
経過によっては、途中で薬を変更しなければいけないこともあります。
このような時に中止になった薬と医療費が無駄になることを防ぎます。
処方箋は病院で発行しますので、病院でもお薬手帳を提出して下さいね!
災害時・緊急時のメリット
お薬手帳は「履歴」です。
さかのぼって情報を得ることで、初診の方も安心して処方を受けられます。
何らかの理由で、しばらくかかりつけ医を受診できない時にも役立ちます。
東日本大震災や熊本地震などがありましたが、お薬手帳があると被災した時にも大変心強いです。
お薬手帳の情報を参考にして、診察・処方が行われるためです。
外出する時はお薬手帳を持ち歩くようにしましょう!
お薬手帳の種類
以前からある紙のお薬手帳と、お薬手帳アプリがあります。
お薬手帳アプリはスマホを忘れない限り、いつでも持ち歩くことが出来ます。
デジタル情報なので紙のように劣化しません。
しかし災害時などスマホが使えない状況では、従来のお薬手帳が使いやすいです。
お気に入りのお薬手帳やケースを使用すると、お薬手帳の携帯率が上がりおすすめです。
お薬手帳アプリ
アプリの使い方は以下の通りです。
- QRコード:印字されたQRコードを使用
- NFC機能:ICリーダーライターを使用
- 手動:紙の薬剤情報を使用
アプリによっては薬局に処方箋を送れます。
これにより待ち時間が減ります。
手動で入力も出来ますので市販薬を使った時も記録することができます。
お薬手帳をおすすめする理由
お薬手帳は病院別に分けず、全医療機関のお薬を1人1冊にまとめて管理します。
そもそも患者さんは、何らかの症状や持病があって来院されます。
副作用やアレルギーが起き、治療が円滑に進まないのはつらいことです。
ご自身の健康を守るためにも、ぜひお薬手帳をご活用下さい。
市販薬を服用した場合、日時・薬剤名の記入があると大変参考になります。
ここまでお読みいただきありがとうございました!