毎年A型インフルエンザが先に流行し、B型インフルエンザが遅れて流行することが多いです。
看護師として働く中で、毎年多くのインフルエンザの患者さんをみてきました。
ちなみにA型とB型で、現れる症状が違うと聞いたことがありませんか?
経験則とエビデンス(証拠・根拠)に基づいて、型による違いと特徴を解説します。
①3種類のインフルエンザ
②A型が最も流行する
③A型もB型も潜伏期間は変わらない
④C型は検査をしないことが多い
インフルエンザの種類
インフルエンザは、急性の気道感染症です。
人間に感染するインフルエンザウイルスは大きくわけてA型・B型・C型の3種類です。
A型インフルエンザ
A型には140種類もの型があります。
近年流行しているのは、香港型(A/H3N2)とソ連型(H1N1)です。
12月〜3月を中心に流行します。
A型のウイルスは少しずつ変異しています。
インフルエンザは感染や予防接種で免疫を獲得しても、次のシーズンには対応できません。
インフルエンザ脳症などの合併症を引き起こすこともあります。
鳥インフルエンザもA型インフルエンザに分類されます。
B型インフルエンザ
B型は2種類(山形型・ビクトリア型)で、さらに細かい型に分かれています。
A型が先に流行し、B型が遅れて発生するパターンが多いです。
B型のウイルスは、A型ほど変異しません。
A型と同様に、インフルエンザ脳症などの合併症を引き起こすことがあります。
B型インフルエンザは熱が出にくい・下痢などの腹部症状がある、と言われていますがA型と同様の症状が現れることが多いです。
人と人の間しか感染しません。
C型インフルエンザ
A型インフルエンザやB型インフルエンザに比べ、症状や感染力が弱いのが特徴です。
さらに日本人の多くが、6歳までにC型インフルエンザに感染すると言われています。
つまり、ほとんどの大人は免疫を持っているということです。
C型は3種のなかで最も変異しにくいです。
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A型とB型インフルエンザの違い
インフルエンザは風邪とは違い、急激に症状が現れるのが特徴です。
これもA型とB型で違いはありません。
基本的に、潜伏期間・症状に大きな違いはないとされています。
インフルエンザ脳症は最も重症な合併症です。
全年齢で起こす可能性があり、無治療の場合死亡率も高いです。
A型かB型かを確認するには
症状から型を判断するのが難しいため、インフルエンザ迅速検査が行われます。
インフルエンザ迅速検査は、A型とB型両方を同時に検査します。
【インフルエンザ】完全版!症状・検査・治療・外出について解説で、陽性になる時間・検査の注意点を解説しています。
インフルエンザの型とまとめ
インフルエンザは基本的に、型による症状の違いはありません。
そもそも、予防接種をしている場合や高齢者の場合は症状が出にくいことがあります。
症状が軽い場合には熱があっても、38度以上にならず風邪に似た症状しか現れません。
周囲にインフルエンザの方がいたり、人の多い場所に行ったなど心当たりがある場合にはインフルエンザを疑う必要があります。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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