①2日目のお腹の張りと体調
②改めて個室の良さを実感
③術後初めてのシャワー浴
④腹腔鏡手術の傷とケア
腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術を受けました。
術後3日目の朝には退院です。
実質的には、術後2日目が最後の1日です。
今回は私の術後2日目の経過と、気になるお腹の張りや傷についてもまとめました。
卵巣嚢腫摘出術の術後2日目
術後3日目は退院に向けて、1番忙しい1日となりました。
術後2日目の体調
術後2日目も眠気が強く、朝食後2度寝をしてしまいました。
手術部位の痛みは、昨日と同様に咳をすると響きますが大分和らいでいます。
炭酸ガスによるお腹の張りも続いていますが、術後1日目に比べ改善傾向です。
気分不良も安静時には起きませんでした。
術後2日目の歩行
個室内のトイレまでであれば、手すりを使わずに行けるようになりました。
それでも前かがみになってしまいます。
術後2日目も食器を下膳しました。
術後1日目に比べ配膳車までの距離が遠くなっており、正直つらかったです。
行きは食器を持っているため、なんとか手すりを使わずに歩きましたが、帰りは手すりに頼らないと安定して歩けませんでした。
個室をおすすめする理由
病室へ戻る途中デイルームで会話を楽しむ50〜60代の患者さん達を見かけました。
手術後は癒着防止や回復を促すため、早期離床がすすめられます。
大部屋は以下のように共用スペースが多いです。
- トイレ
- 洗面所
- シャワー
今回のように体がつらい時には周りに気を使い、順番を待つ余裕はありません。
何より自分自身が会話を楽しむ余裕がないため、他人の声がとても響いて感じます。
決してデイルームの方たちに対して、嫌悪感を抱いたわけではありません。
むしろ会話を楽しんでいることが、当時の私にとってはとても羨ましく感じました。
「皆さんの病状や事情も知らないのに、こんなことを思うなんて…」とも考えていました。
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大学病院の総回診
この日は総回診が行われる日でした。
先に看護師が訪れ、腹帯を緩め洋服が上げやすいよう準備を行いました。
順番が来ると教授が複数の研修医と医学生を引き連れ、病室を訪れました。
総合病院で働いていた頃に回診を経験していますが、大学病院の総回診は見るのも経験するのも初めてで、関心がありました。
教授から受けた質問と診察は以下の通りです。
- 体調と痛みの状況
- 手術部位の観察
- 腹部の聴診
この時、医学生が一生懸命メモをとっていたのが印象的です。
明日の退院は問題ないことを告げられ、総回診は終わりました。
総回診はなぜ行われる?
大学病院では医療・教育・研究が行われており、医学生の教育の一環として、教授の回診を学生が見学しています。
私の時は、手術中に研修医がいました。
私自身看護学生として、患者さん協力の上実習を行っていました。
医学生にとっても、臨床の場を知る意味でも経験が大切なんだろうと感じました。
ただ、医学生はいつもいるわけではないそうです。
腹腔鏡手術後初めてのシャワー
術後2日目にシャワー浴の許可が出ました。
個室のシャワーはベッドに近く、カーテンでトイレと仕切られていました。
一般的な椅子と同じ高さの椅子が備え付けられていて、大変助かりました。
ちなみに私はこの時まで、1度も直接お腹を見ていません。
「傷が小さいって聞くけど…どんな感じなんだろう」と不安もありました。
初めてお腹を見た時のこと
少し心を落ち着かせてからお腹を見ました。
- おへその両側:医療用テープ
- おヘソ:縫合と医療用ボンド
ちなみに医療用テープは、ステリストリップが使用されていました。
ボンドが透明で縫合の糸が見えましたが、痛々しさはまったくなかったです。
おへその両側は、テープ固定の上に防水性能のある透明のフィルム(ドレッシング材)が貼ってありました。
図のようにテープの上に貼り、水を防ぎます。
ドレッシングテープは水蒸気を透過するため、ムレにくく肌に優しいテープです。
シャワー浴時の体調
長時間座るのが術後初めてだったので、普段の2倍以上時間が掛かってしまいました。
図のようにベッド上で、頭を起こし座っている時とは体への負担が違います。
私も最初は問題なかったのですが、少しずつ体がきつくなってしまいました。
そのため休み休み体を洗い、やっとの思いでシャワー室を出たのを鮮明に覚えています。
結局、気分が優れない中で着替えを行いました。
持参していた腹帯がマジックテープ付きで、下着も楽に着用出来るものを準備していたので着替えやすく本当に助かりました。
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婦人科退院前日の診察
夕方病棟内で経膣エコーと診察を受けました。
術後の経過も手術の傷も問題なく安心しました。
明日は10時に退院予定です。
退院1か月後に受診予約を取りました。
腹腔鏡手術の傷についても説明を受けました。
腹腔鏡手術の傷について
説明内容をまとめると以下の通りです。
- ヘソは縫合とボンドを使用
- 他の傷は溶ける糸を使用
- 次回受診時までテープ交換
両側の傷には自然と吸収される糸が使用されており、出血等のトラブルがなければそのままです。
抜糸はありませんが、最低でも3か月はテープ交換を行うように指導されました。
おへそはボンドが使用されており、テープ交換は不要ですが1か月後の再診時に抜糸が必要です。
テーピングは傷を保護して、傷をよりきれいに治す目的のひとつとして行われます。
テープを貼ることで傷が引っ張られ、傷痕の幅が広がるのを防いでくれます。
腹腔鏡手術の傷とテープについて
術後1週間が経過したらテープを剥がし、入院中とは異なるテープを使用します。
傷口のテープを剥がすのは怖いかもしれませんが、ゆっくり剥がれますので安心して下さい。
①テープは貼ったまま入浴する
②テープがめくれたら交換
③目安は2〜3日おき
毎日交換したり、頻回に剥がすと皮膚表面が剥がれ、皮膚トラブルの原因になります。
多くの医療機関では3Mマイクロポアサージカルテープが採用されています。
マイクロポアの特徴は以下の通りです。
- 価格が手頃
- 柔らかく通気性に優れる
- 防水性はない
洋服と擦れることで、剥がれてしまうことがあります。
テープの四隅の角を「丸く切る」と剥がれにくいです。
マイクロポアでも問題ありませんが、傷あとに特化したテープがありますので紹介します!
アトレスケアは傷跡を伸縮性のあるテープで寄せる、新しいテープです。
アトレスケアは2〜3日で交換します。
もし剥がれてしまった場合は交換して下さい。
アトレスケアの特徴は以下の通りです。
- 防水性と通気性に優れる
- フィルム状で剥がれにくい
- 伸縮性がありつっぱらない
形成外科でも採用されている、傷跡を悪化させないことに重点がおかれたテープです。
マイクロポアより高いですが1箱30枚入りの為、1か月程使用できます。
傷あとのケアとその他のテープは【術後のテープ】傷の治癒過程とおすすめテープ5選【セルフケア】で詳しく解説しています。
傷跡が広がらないようにしっかりケアしましょう!
腹腔鏡手術の術後2日目のまとめ
お腹の張りはまだありましたが、術後1日目よりも随分楽になりました。
術後1日目は笑ったり咳をすると手術部位に痛みを感じていましたが、術後2日目には痛みが和らいでいてよかったです。
ただ術後2日目も歩いたり、動く時には気分が悪くなりつらかったです。
さらに腹腔鏡手術は入院日数が少ないため、この日は意外と忙しかったです。
入院中は慣れない場所で、術後の体がきつい中で療養しないといけません。
個室についてもそうですが、事前に準備しておいたものにも随分助けられました。
個人的に1番つらかった、術後3日目(退院日)の記事もまとめました。
続き【腹腔鏡手術】退院日のお話|費用と術後の痛み【卵巣腫瘍(嚢腫)】
卵巣嚢腫の経験談に興味がある方はこちらからどうぞ!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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