①空気感染
②飛沫感染
③接触感染等
感染ルートで感染範囲も予防策も異なります。
空気感染と飛沫感染の違いを知ってますか?
違いが分かれば不安が軽減されます。
今回は空気感染の特徴を解説します。
①飛沫感染:飛沫の飛散を防ぐ
②空気感染:空気の流れを遮断
③空気感染する感染症は3つのみ
飛沫感染と空気感染の特徴
飛沫感染とは
咳・くしゃみなどによる、飛沫(しぶき)を吸い込むことで感染します。
飛沫感染の場合、一般的に2m以上離れていれば地面に落ちていくと言われています。
飛沫には水分が多く含まれているためです。
医学的には、水分を含んだ直径5マイクロメートル以上の粒子を指します。
飛沫感染の例は以下の通りです。
- インフルエンザ
- 百日咳
- 風疹
- マイコプラズマなど
空気感染とは
飛沫が直径5マイクロメートル以下の粒子のことを飛沫核といいます。
飛沫核は大変軽く長時間空気中を漂います。
閉鎖した空間で患者さんと一緒にいると直接触れたり飛沫を浴びなくても、感染する可能性があります。
病院には気圧が低く、室内の空気が外部に漏れない病室があります。
陰圧室といいます。
次に空気感染の例を紹介します。
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空気感染する3つの感染症
- 結核
- 水痘(みずぼうそう)
- 麻疹(はしか)
この3つの病原体は飛沫核になっても感染性を失いません。
飛沫核は非常に軽く空気中に長時間浮遊する特徴があり、飛沫核を吸い込むことで空気感染を起こします。
空気感染とマスク
- 一般的なマスクでは不十分
- 医療従事者はN95マスクを使用
- 患者はサージカルマスクを使用
わずかな隙間でも病原体が侵入してしまいます。
医療従事者は結核の患者さんの病室に入る時、N95マスクを使用しています。
しかし、空気感染する病原体に感染した患者さんはN95マスクを使用しません。
N95マスクは飛沫核を吸い込まないようにすることが目的です。
基本的に空気感染予防策を必要とする医療従事者が使用の対象となります。
患者さんはサージカルマスクを使用します。
そもそも咳等の呼吸器症状がある患者さんが気密性が高いN95マスクを使用するのは困難です。
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空気感染と飛沫感染の違いをまとめ
飛沫感染は、約2mが感染範囲です。
ただし勢いよく、くしゃみをした時には10mを越してしまう場合もあります。
空気感染の場合は、かなりの距離をおいていても感染してしまいます。
インフルエンザや風邪などは飛沫感染です。
感染者がサージカルマスクを着用することで、感染拡大を防ぐことができます。
こちらの記事で感染経路と効果的な予防法を解説しています。
空気感染は範囲が非常に広く、目にも見えないため怖さを感じるかもしれません。
しかし、空気感染する感染症は限られています。
正しい知識と適切な対応を知ることで、不安は解消できます。
感染症については時々不安を煽る情報もありますが、それが正しい情報か判断することも重要です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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